クライアントからデザイン変更を要求されて・・・よくある話です。今から10年位前の事でしょうか。むしゃくしゃした気持ちでタクシーに乗りました。助手席背中のパネルに小さな写真集が何冊か置いてありました。何気なく手にしてみると心に迫る風景写真が目に飛び込んできました。巻末にはようやく3集目がやっと出せた事と写真家の顔写真がでています。運転手さんに一冊、分けてくれるようお願いすると、『買ってくれるんですか?』と嬉しそうな横顔がこちらを振り向きました。なんと作者の方ではありませんか。これだけの力をお持ちなのに何故にドライバーをと訪ねると『写真を撮る事が好きだから,これで良いのです。』はっきりと言い切られました。この瞬間、全てを悟った気持ちでした。好きな事を職業にしたから、妥協する事が苦痛に感じる。善し悪しは別に大事な事を教わった一瞬でした。山田さんいつまでもお元気で頑張って下さい。
写真集は旅、感じたまま。山田ひろまさ写真集『風の見たもの』3
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